【京都三大祭】葵祭(賀茂祭)

「葵祭」は下鴨神社と上賀茂神社で行われる例祭で「京都三大祭」のひとつです。
平安衣装の豪華絢爛な行列が新緑の都大路を練り歩く「路頭の儀」では、葵祭のヒロイン「斎王代」を一目見ようと多くの見物客が沿道に集まります。

葵祭は毎年5月15日に行われますが、その数日前から以下のような「前儀」が行われます。

競馬足汰式5月1日頃上賀茂神社賀茂競馬足汰式(かもくらべうまあしぞろえしき)は賀茂競馬(かもくらべうま)に先立ち、上賀茂神社の芝地に設けられた埒内で馬を走らせ馬足の優劣等により当日の走る順番などを決める儀式です。
流鏑馬神事5月3日頃下鴨神社下鴨神社の「糺の森」を狩装束の騎手が馬で疾走し、鏑矢(かぶらや)を放って的を射ます。
斎王代御禊の儀5月4日頃下鴨神社/上賀茂神社斎王代が身を清める神事で下鴨神社と上賀茂神社で1年ごとに交互に行われます。
歩射神事5月5日頃下鴨神社弓矢で葵祭の沿道を清める神事で、下鴨神社の舞殿で行われます。
賀茂競馬5月5日頃上賀茂神社上賀茂神社で行われる競馬(くらべうま)で、左方と右方の2頭の馬が埒内を疾走して勝敗を競います。
御阿礼神事5月13日頃上賀茂神社上賀茂神社の神が降臨した「神山(こうやま)」の「御生野(みあれの)」に、新たに誕生した神霊を上賀茂神社にお迎えする神事です。
※一般非公開
御蔭祭5月13日頃下鴨神社比叡山の山麓にある御影神社で新たに御誕生した荒御霊を下鴨神社にお迎えする神事。
堅田供御人鮒奉献祭5月14日頃下鴨神社滋賀堅田地域の供御人行列が鮒・鮒寿司などを唐櫃で運び、下鴨神社に奉献する儀式です。

葵祭の最大の見所は5月15日に行われる「路頭の儀」ですが、5月15日にも以下のような儀式が行われます。

宮中の儀天皇から遣わされた勅使より、京都御所で「御祭文」「御幣物」を拝領する儀式です。
※現在は執り行われていません。
路頭の儀京都御所の建礼門を平安装束の行列が出発し、下鴨神社、上賀茂神社まで都大路を練り歩きます。
社頭の儀下鴨神社、上賀茂神社の社頭で勅使が御祭文を奏上し、御幣物を奉納する儀式です。

路頭の儀では総勢500名が平安装束の行粧で都大路を練り歩きます。行列の主な内容は以下の通りです。

先頭左方と右方の乗尻(のりじり)が騎乗した騎馬6頭。
第一列検非違使(けびいし)・山城使(やましろづかい)
第二列御幣櫃(ごへいびつ)・馬寮使(めりょうつかい)・牛車(ぎっしゃ)
第三列舞人(まいびと)・近衛使
第四列陪従(べいじゅう)・内蔵使(くらづかい)
第五列斎王代(さいおうだい)・女人(にょにん)

■葵祭の見物方法


葵祭は例年、大勢の見物客で賑わいます。
その為、1日で葵祭の全ての見所を見物することは不可能です。見所のポイントを絞る必要があります。
主な見どころのポイントは以下の通りです。

見所時間(目安)解説
京都御苑10:30頃~京都御苑では葵祭の行列が建礼門から出発し、下鴨神社に向かう様子が見物できます。
下鴨神社11:30頃~下鴨神社では参道を一行が通過する様子を見物できます。
糺の森を牛車に乗った斎王代が進む姿は必見です。
一行が通った後に、今度は参道の一本西側にある馬場で「走馬の儀」が行われます。
下鴨神社で待ち構えていれば、斎王代が糺の森を進む姿と、走馬の儀をじっくり見物できるので「葵祭を堪能した!」と思える満足感が得られます。
上賀茂神社15:30頃~上賀茂神社では参道を一行が牛車から降りて通過する様子が見物できます。
特に斎王代が徒歩で参道を進む姿は斎王代の姿がとても良く見えるので必見です。
一行が通った後に、今度は参道で「走馬の儀」が行われます。
上賀茂神社で待ち構えていれば、斎王代が徒歩で参道を進む姿と、走馬の儀をじっくり見物できるので「葵祭を堪能した!」と思える満足感が得られます。
都大路10:30~15:30葵祭の一行が公道を進む姿を見物できます。
沿道には大勢の見物客が人垣を作りますが、場所に拘らなければ空いている場所がどこかにあるので、最前列で一行を見物することができます。但し、京都御苑、下鴨神社、上賀茂神社の近く程、人が多いのでそこからは離れる必要があります。

■葵祭見物のおすすめルート


葵祭を見物するおすすめルートは以下の通りです。

ルート難易度説明
「京都御所」ルート京都御所で場所取りをし、一行が下鴨神社に向かう姿を見物します。
早朝から大勢の人が場所取りをするので難易度は高目です。有料観覧席も事前に予約購入しないと当日に購入する事はほぼ不可能ですが、09:00頃に来れば比較的見やすい場所を確保することが可能です。
「下鴨神社」ルート下鴨神社で場所取りをし、一行が参道を進む姿と、その後に行われる「走馬の儀」を見物します。
早朝から大勢の人が場所取りをするので難易度は高いです。有料観覧席もほぼ関係者で埋まります。一般で購入できる有料観覧席は事前に予約購入しないと当日に購入する事はほぼ不可能です。
09:00頃に来れば比較的見やすい場所を確保することが可能ですが、10:00になるとそろそろ良い場所は埋まり、手遅れ感があります。
「上賀茂神社」ルート中高上賀茂神社で場所取りをし、一行が参道を進む姿と、その後に行われる「走馬の儀」を見物します。
正午ごろから場所取りをする人が集まり始めますが、京都御所、下鴨神社に比べると比較的穏やかです。
「都大路」ルート京都御所、下鴨神社、上賀茂神社からは離れることになりますが、沿道で葵祭の一行が進む姿を見物することができます。
おすすめは一行が下鴨神社を出発して「下鴨本通」「北大路通」を進むあたりは比較的見物がし易いです。
「京都御所→上賀茂神社」ルート超高★超高難度ですがおすすめです!
午前中は京都御所で場所取りをし、一行が下鴨神社に向かう姿を見物した後、上賀茂神社に移動して一行が参道を進む姿と、その後に行われる「走馬の儀」を見物します。
京都御所と上賀茂神社の2カ所で場所取りをする必要がありますが、1回の葵祭で2カ所の見所を堪能できるのでおすすめです。
「京都御所→都大路」ルート京都御所で一行が下鴨神社に向かう姿を見物した後、都大路(葵祭で一行が進む京都市内の公道)に出て、一行が公道を進む姿を見物します。
京都御所から比較的見物がし易い都大路に移動して場所取りをするのは早目に行動すればそれ程難しくありません。
「下鴨神社→都大路」ルート下鴨神社で一行が参道を進む姿を見物した後、都大路(葵祭で一行が進む京都市内の公道)に出て、一行が公道を進む姿を見物します。
下鴨神社から比較的見物がし易い都大路に移動して場所取りをするのは早目に行動すればそれ程難しくありません。

■京都御所/路頭の儀(ろとうのぎ)10:30~


「路頭の儀」は葵祭の一番の見所で、10:30に平安装束の行列が京都御苑の建礼門の前から出発し、下鴨神社へ向かいます。

平安装束の総勢500人が京都御所の目抜き通りを練り歩く姿は壮観です。

■社頭の儀下鴨神社)11:30頃~


京都御所を出発した一行は下鴨神社社にやってきます。
下鴨神社では「社頭の儀(下鴨神社)」「走馬の儀」などが行われます。

■社頭の儀(上賀茂神社)15:30頃~


下鴨神社で神事を終えた一行は、上賀茂神社にやってきます。
上賀茂神社でも「社頭の儀(上賀茂神社)」「走馬の儀」が行われます。

上賀茂神社での見所は斎王代を始め、馬上で移動していた一行全員が徒歩で参道を進む姿を見れるところです。

一行が参道を進み、上賀茂神社に入ると「社頭の儀(上賀茂神社)」が行われます。

■走馬の儀(そうま・そうめのぎ)(17:30頃~)


「走馬の儀」は「社頭の儀(上賀茂神社)」が終わった後に行われます。
「一ノ鳥居」から「二ノ鳥居」までの参道を馬が駆け抜けます。

「走馬の儀」は「社頭の儀(上賀茂神社)」が終わると、まず「一ノ鳥居」から「二ノ鳥居」に向け、馬が参進します。

本殿へのお参りが済むと、「乗尻(のりじり/騎手)」が馬に騎乗し、二ノ鳥居から一ノ鳥居に戻ってきます。

「外幣殿(御所屋)」の前を通る際、乗尻は一礼をします。

一ノ鳥居に戻った馬と乗尻は、一ノ鳥居から二ノ鳥居の間の参道を駆け抜けます。
「走馬の儀」は、葵祭の起源が凶作に見舞われた際、馬に葵の飾りをつけ、鈴を鳴らして走らせて五穀豊穣を祈ったことが始まりともされていることから行われる神事です。

「走馬の儀」が終わると早々に片付けが行われ、京都御所、下鴨神社、上賀茂神社と一日掛で行われた葵祭が終了します。

■基本情報


【葵祭】
 ◇日時
  ・2024年05月15日(水)10:30~17:30頃
 ◇場所
  ・京都御所
  ・上賀茂神社
  ・下鴨神社
 ◇拝観料
  ・無料
   ※有料観覧席あり
 ◇2025年の開催予定日
  ・2025年05月15日(※予定)

【下鴨神社】
 ◇参拝時間
  ・開閉門時間:6:00~17:00
 ◇拝観料
  ・無料
 ◇定休日
  ・なし

【上賀茂神社(賀茂別雷神社)】
 ◇拝観時間
  ・08:00~17:00
 ◇拝観料
  ・無料

■アクセス


【京都御苑】

 ◇所在地
  〒602-0881 京都府京都市上京区京都御苑 3
  TEL:075-211-6364 / FAX:075-211-6365

 ◇電車
  ・京都地下鉄:丸太町駅より 徒歩5分
  ・京都地下鉄:今出川駅より 徒歩5分
  ・京阪:出町柳駅より 徒歩20分
  ・京阪:神宮丸太町駅より 徒歩15分
 ◇バス
  ・京都市バス:烏丸今出川 下車すぐ
 ◇駐車場
  ・中立売駐車場(烏丸通側/有料) 乗用車131台・大型バス16台
  ・清和院駐車場(寺町通側/有料) 乗用車81台

【下鴨神社】

 ◇所在地
  〒606-0807
  京都市左京区下鴨泉川町59
  TEL:075-781-0010 / FAX:075-781-4722
 ◇電車
  ・京都地下鉄:北大路駅より バス5分
  ・京阪:出町柳駅より 徒歩8分
 ◇バス
  ・京都市バス:下鴨神社前より 下車すぐ
 ◇駐車場
  ・あり

【上賀茂神社】

 ◇所在地
  〒603-8047
   京都市北区上賀茂本山339番地
 ◇電車
  ・京都市営地下鉄:北大路駅より バス10分
  ・京都市営地下鉄:北山駅より バス10分
 ◇バス
  ・京都市バス:上賀茂神社前より 下車すぐ
 ◇車
  ・駐車場 あり(有料)

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